Research list 研究一覧
- 大久保 瞳、高井秀明、平山浩輔、辻 昇一
- 日本体育学会第68回大会
本研究では、チーム目標を達成するために集団になることのメリットとデメリットについて、A大学ハンドボール部女子を対象に検討した。その結果、メリットとして、個々が互いに影響し合い相乗効果をもたらすことが挙げられた。その一方で、デメリットとして、個々の問題が挙げられ、その改善策として、個々がチームの中での存在価値を見出すこと、チーム内で密にコミュニケーションを図ることで信頼関係を築くことが挙げられた。
- Hideaki Takai
- International Society of Sport Psychology 14th World Congress Sevilla 2017, Posters Session, 2017.
異文化圏の日本人サッカー選手・指導者に対する心理支援プログラムを開発するため,本研究では日本人サッカー選手・指導者の異文化適応過程について質的に検討した。その結果,日本人サッカー選手と指導者のドイツでの在留当初は,「言語習得」が最も重要な課題であった。それと同時に,日本人選手・指導者として異文化適応するには,「異文化の理解と受容」が必要条件であった。その後,ドイツでの在留期間が長期化すると「日本文化の理解と受容」が重要視されることが明らかとなった。
- T. Sakabe, H. Takai, H. Okubo
- International Society of Sport Psychology 14th World Congress Sevilla 2017
本研究では、大学女子バスケットボール選手における視覚探索方略の経時的変化について明らかにすることを目的とした。その結果、ドリブルカットまでの反応時間にはセッション、高さ、テンポのいずれにおいても有意な差はみられなかった。注視点の結果から、熟練者は一貫した特定の位置に視線を向けつつ、より効率的な視線探索ストラテジーを用いていることが示唆された。
- Taiyo Fujimoto, Yutaka Sonobe, Kosuke Hirayama,Hideaki Takai
- International Society of Sport Psychology 14th World Congress Sevilla 2017
カヌー競技者を対象に心理的競技能力が情動知能に及ぼす影響について検討を行った。その結果、「自己洞察」は協調性、「自己動機づけ」は忍耐力と 闘争心、「自己コントロール」は忍耐力、闘争心、 集中力と自信、「共感性」は忍耐力,闘争心と自信、「愛他心」は忍耐力、「リーダーシップ」は協調性との間に比較的強い正の相関が示された。また、「自己動機づけ」は闘争心、「自己コントロール」は 闘争心と集中力から正の影響を受けていることが 示された。さらに、DIPCA.3 総合得点の高群は「状況洞察」の得点が高いという特徴がみられた。以上のことから、クローズドスキル競技であるカヌー競技者では、心理的競技能力と情動知能は関係があり、心理的競技能力は情動知能に正の影響を与えることが明らかとなった。
- 浦 佑大
- International Society of Sport Psychology 14th World Congress Sevilla 2017
状況判断に差が生まれるのは,視覚情報処理の能力の影響を受けており,その情報処理の能力は判断の手がかりを持っているかに影響を受ける。加えて,状況判断に認知資源を費やすことのできるよう,まずはトラップやパスなどの基礎のスキルの熟達が必要であることが示された。李・平田・續木・西條(2012)によると,グラウンドだけのトレーニングより,室内でビデオ映像を見ながらその時の状況に適応したプレーについて選手間で話し合い,プレーの意図を理解する認知的トレーニングを行うことでゲーム中の選手の状況判断能力に良い影響を及ぼすことを報告している。認知的トレーニングによって状況判断能力を養い,日々の練習によって基礎スキルを磨いていくことにより,ゲーム内での状況判断能力が向上していくと考えられる。
- 高井秀明、相川聖、柴原健太郎、藤本太陽、坂部崇政、大久保瞳、鈴木千寿、深見将志、本郷由貴、平山浩輔
- 日本体育大学体育研究所雑誌
NASS心理サポート部門では、2017年2月末時点で全141件のサポート活動を行っている。自身が担当したハンドボール部女子は、4回の心理講習会を実施した。講習会はチームビルディングをテーマとし、個人ワーク、グループワーク、全体でのディスカッションを多用した。その結果、全日本インカレでは、チームが一体となって戦い、選手同士が互いに目を合わせ、コミュニケーションを多く取っている姿が見受けられた。
- 藤本太陽、園部 豊、楠本恭久
- 日本スポーツ心理学会第43回大会
大学男子柔道選手を対象に減量時における自律訓練法を用いた心理的サポートの介入が心身のコンディションに及ぼす影響について心理・生理的指標を用いて明らかにすることを目的とした。その結果、減量の自律訓練法は心理的コンディション、生理的コンディションを整え、さらに試合中の心理状態も高めることが明らかとなった。これらのことから減量時の自律訓練法の介入は心理、生理的コンディションを整えるサポート方法として有効であることが明らかとなった。
- 坂部崇政、高井秀明、大久保 瞳
- 日本スポーツ心理学会第43回大会
本研究では、バスケットボールにおける“ドリブルカット”プレーに着目し、熟練度による視線行動の違いおよび経時的変化について明らかにすることを目的とした。その結果、熟練度による視覚探索方略の違いはみられなかったが、非熟練者群、熟練者群ともに回数を重ねるにつれより効率的な視覚探索方略を用いていることが明らかとなった。
- 永野遼平、高井秀明、坂部崇政、大久保 瞳
- 日本スポーツ心理学会第43回大会
本研究では、再評価がスピーチ課題に及ぼす影響について検討することを目的とした。その結果、生理反応とスピーチの自己評価後に、再評価による影響はみられなかった。その理由として、否定的な再評価が動機づけを高めた可能性がある。今後はより詳細な心臓血管反応を計測し、再検討する必要があるだろう。
- 柴原健太郎、深見将志、平山浩輔、高井秀明
- 日本体育大学紀要
本研究は、ピークパフォーマンス評価シートの作成とその有効性を検証するために、クローズドスキルであるアーチェリーとゴルフを対象に緊張度や心理的ゾーンの分析を行った。その結果、緊張度や心理的ゾーンには競技間による差が認められなかった。これは最適とされる緊張度や安定したパフォーマンスを発揮できる心理的ゾーンが相似しており、評価シートの有効性を示す結果であった。
- 所属先
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〒158-8508
東京都世田谷区深沢7-1-1
日本体育大学東京・世田谷キャンパス2415研究室 - 連絡先
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高井秀明(Takai Hideaki)
日本体育大学体育学部体育学科
TEL:(03)5706-0863
FAX:(03)5706-0863
E-mail:takai@nittai.ac.jp